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『国道16号線:「日本」を創った道』の著者、柳瀬博一氏の特別講演が行われました。

10/21に経営学会主催、経済学会共催講演会が行われ、『国道16号線:「日本」を創った道』の著者で、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院 教授の柳瀬博一氏にご講演頂きました。関東学院大学では、年2回、本講演会を実施しており柳瀬氏が登壇するのは2013年以来の2度目となります。

国道16号線は、神奈川県の三浦半島から東京都八王子市、埼玉県春日部市、そして千葉県富津市を結ぶ約326kmにもおよぶ環状道路のこと。国道16号線沿いには大型ショッピングモールやレジャー施設が充実していることから近年、この国道16号線エリアにファミリー層の転入が増えています。

講義の冒頭で柳瀬氏は、全国の国道16号線沿いには大学のキャンパスが110以上あり国道のうちトップであること、国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)と、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の日本を代表する科学研究機関が、国道16号線エリアに位置していること、横浜から生まれた食や音楽などの文化は国道16号線エリアを通して広まっていったことなど、学生たちに身近な分野から国道16号線の深い歴史を語り始めました。

柳瀬氏曰く、国道16号線は政治・経済や文化にとってなぜ重要だったのか、なぜ深い歴史があまり知られていないのか、それらを紐解くためにはレイヤー思考が重要であるとのこと。「歴史は年表で、地理は現在の地形で勉強しますが、地理の変遷と、歴史の時間軸を重ね合わせ、定点観測していくレイヤー思考の手法により、気づいていなかったことが沢山見えてきます。国道16号線エリアに注目が集まったのも、レイヤー思考でまちを捉え、潜在的価値を顕在化することでビジネスチャンスが浮き彫りになり、そこに投資する業界が急増したからだと推測できます」と話しました。

学生たちが通学で利用している国道16号線について深く知ることができた本講義。ある物事を歴史、地形、経済などのあらゆる分野から読み解くテクニックを知り、学生たちにとって貴重な学びの機会となりました。