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経営学部講演会「日本のエネルギーカーボンニュートラルへの道」が行われました。

11/21に横浜・関内キャンパステンネー記念ホールで、経営学部講演会「日本のエネルギーカーボンニュートラルへの道」が行われ、国際大学学長の橘川武郎教授が登壇しました。

橘川教授は、日本経営史・エネルギー産業論を専門分野とし、国土交通省が取り組む「カーボンニュートラルポート(CNP)の形成に向けた検討会」や、横浜市が設立した「横浜脱炭素イノベーション協議会」の構成員として活躍しています。

「世界で初めてアラスカから船で運び込まれた天然ガスは、現在の東京ガス根岸工場とJERA南横浜火力発電所へ輸入されました。人類に天然ガスが持ち込まれたのは日本が初めてで、この横浜が始まりなのです」と橘川教授は、横浜と天然ガス(LNG)の歴史を皮切りに話し始めました。

橘川教授は、カーボンニュートラルの意味や、ことし2月に閣議決定されたGXの基本方針、基本方針の施策として挙げられている原子力発電と洋上風力などの現状や課題を述べました。「原子力をはじめとする電力とバイオマスや電気自動車などの非電力、この2つを主軸にカーボンニュートラルの実現に向けてそれぞれ方法が検討されていますが、それでも二酸化炭素の排出は0にならないため、炭素除去も必要になってきます」と言い、近年開発が進んでいる空気中の二酸化炭素を直接回収して地に埋める技術などを紹介しました。

またカーボンニュートラルの実現に向けて最大の課題はコスト削減だと話す橘川教授。「もはや世界で二酸化炭素を排出しているのは、先進国ではなく新興国です。日本が重点的に取り組んでいる石炭火力を活用するアンモニア利用と、既存ガス管を活用するメタネーション、この2つの手法や技術を、新興国をはじめ世界に提供することが、これからの世界を救っていくのではないか」と、既存インフラを徹底的に活用することの重要さを語りました。

講演後には質疑応答の時間が設けられ聴講していた学生や、一般の方から多くの質問が上がりました。

太陽光パネルのメリット、デメリットについて橘川教授に問いかけた、経営学部2年の学生は「カーボンニュートラルに向けた世界的な課題と、その実現に向けた様々な数多くの施策を聞いて、驚きが多く圧倒されました。橘川教授に講演頂いた内容をより深く理解できるよう、エネルギー分野について改めて勉強したいと思います」とコメントしました。

関東学院大学経営学部は今後も、各分野の専門家から直接知識を得る機会を提供していきます。